美容外科勤務の看護師が辞めたくなる5つの理由と対処法を徹底解説！

近年、働きやすさや待遇の良さで話題になることが多い美容看護師ですが、中には美容看護師は自分に合わなかったと感じて、転職を考える方もいます。

ここでは、美容外科勤務の看護師が辞めたくなる理由と対策について解説していきます。

看護師が辞めたくなる理由5選！やりがいや将来性に不安を持つ看護師が多い

看護師としてのやりがいが見いだせない

美容外科では皮膚以外の箇所を処置・管理することは少なく「これは看護師の仕事とは思えない」と看護師としてのやりがいを見出せなくなってしまう人もいます。

美容外科での業務はレーザー照射や脱毛機器の操作・説明などがメインとなること多いです。そのため業務が単純作業のように感じ、飽きてしまうということも。色々な疾患の看護対応がしたいという気持ちがある方には、物足りなく思えるかも知れません。

看護師としてのスキル低下に不安を感じる

美容外科での看護業務は病院勤務に比べると余裕がありますが、その分看護師としてのスキル低下を不安に思う人もいます。

美容外科での経験は評価されない、新卒で美容外科に就職すると次の転職で苦労するということも転職先によってはあるようです。そのため、美容外科勤務を始めた当初は気にならなくても、勤務が長くなるにつれ「これで良いのだろうか」「このままだと別の分野に転職しにくくなるのでは？」といった心配が出てきます。

ノルマがつらい

職場によってはノルマや売り上げ目標がある所もあります。ノルマは施術メニューの契約や化粧品などの物販が多いようですが、それらを買ってもらうためにはトーク力や営業スキルが求められます。看護師は看護技術こそ学んできているものの営業の技術を学んでいる人はあまりいません。そのため「いきなりそんなもの売れと言われても…」と苦労してしまいます。

また、指名制度や口コミなどで売り上げに貢献している看護師は給料がアップされる職場もあります。もちろんトーク力や営業スキルに長けている人であれば、歩合制は給料アップのチャンスです。しかし、コミュニケーション能力に自信がない方だと、上手くいっている人とのギャップを感じてしまい働くのが辛くなってしまいます。

土日休みじゃないから

美容外科は社会人の方も多く来院するため、土日や祝日も営業している病院が多いです。独身で自由にシフトを組めている間は気になりませんが、結婚や子育てをきっかけに土日休みの職場に転職を考えるということもあります。

また美容外科は営業終了時刻が遅い場合が多いです。そのため、子供のお迎えなどで帰宅時間に制限が出てくると、仕事を継続するのが難しいと考える方もいます。帰宅が遅いうえに土日も一緒に過ごせないとなると家族との時間がかなり少なくなりますよね。美容看護師になる人は若い世代が大半のため、結婚や出産などのライフイベントによって働き方を変えざるを得ない方も多いです。

人間関係が辛い

これはどこの職場でも起こりうることですが、派閥や陰湿ないじめなどで人間関係がつらいというのも辞めたい理由に挙げられます。

美容外科は年功序列の傾向が強く、新入職員が馴染めず苦労するということも。基本的には美容外科も女社会なので、とにかく何かと面倒くさいことが多いです。仕事だからと割り切れる人も中にはいますが、そんな人ばかりではありません。人間関係に疲れ、転職を考える、もしくは看護師自体やめることを考える人もいます。

また、美容看護師は患者さんに嫌われたらそれがそのまま評価に繋がります。そのため、要望の多い患者さんや神経質な患者さんに当たってしまうとメンタルがやられてしまうことも多いです。

美容外科勤務の看護師が辞めたくなった時の対処法

看護師としてのやりがいが見いだせない時の対処法

美容看護の分野では、救急処置や症状の管理など基礎看護技術を行う機会がないため看護師としてのやりがいを感じないという方もいるかも知れません。

しかし、美容看護ならではのやりがいもあります。レーザー照射や脱毛機器の操作・説明などは単純に見える作業かもしれませんが、看護師としての知識や見解を持ちながら取り組めば、それは立派な「看護」になります。また、美容分野は病院と違い看護師の裁量が大きいです。病院では医師の指示を元にして動きますが、美容分野では施術内容や説明など看護師が主体で行うことが多々あります(もちろん医師のチェックは入りますが)。そのため、患者さんが望むような結果を出せて、ご満足頂けた時の喜びは格段に大きいです。

看護師としてのスキル低下が不安な人の対処法

美容分野の仕事は看護スキル自体を多く求められるものではありません。むしろ、接客スキルなど看護業務以外の特殊なスキルが求められる仕事です。そのため「いつかは病院に戻って働くかもしれない」と考えている人にとっては、美容分野の限定的な看護業務しかしていないと、将来的に病院勤務に戻れないのではないかと不安に感じてしまいます。

その場合の対処法

• 外科手術を多く取り扱う病院に務める
• 美容外科に勤めながら副業で病院勤務も継続しておく

美容外科の中には骨切り手術、女性科形成などのオペを積極的に行っている病院もあります。そこでは、全身状態の管理やオペ室での補助業務などを経験できるため、看護スキルの低下が不安な方にはオススメです。

また、美容分野の職場は比較的プライベートの時間を確保しやすいのも特徴。そのため、体力や時間に余裕のある方は副業で病院勤務も行っておくと、病院に戻るための準備はしやすいでしょう。

ノルマがつらい時の対処法

美容分野では看護師でも患者さんに施術メニューや化粧品のご提案をしないといけないことが多いです。営業スキルに自信のない人がノルマの厳しい職場に勤めてしまうとそれ自体がプレッシャーになり働くのが辛くなってしまうこともあります。もし、コミュニケーション能力や営業に自信がない方は、ノルマがないもしくはノルマの少ない職場での勤務がオススメです。全ての美容外科にノルマがあるわけではありませんし、個人ノルマではなく全体ノルマの職場もあります。また、売り上げに対する圧力をかけられることがないかどうか就職前にチェックすることも大事です。とはいえ、圧力の有無なんて就職前の情報から確認するのは難しいですよね。そういう時には、転職エージェントを利用してみるのがオススメです。転職エージェントは今までの利用者から職場の環境や内部事情なども聴取しているため、求人だけではわからない裏の情報をもっていることが多いです。あとは友人から、ＳＮＳ等とにかく情報をたくさん集めて自分に合った職場を選ぶことが大事ですね。

労働条件が合わない時の対処法

子育て中のママさんなどは、土日休みや早めに退勤したいという方も多いです。数は少ないですが、平日１日＋日曜休みという美容クリニックも中にはあります。また、シフト制の職場であれば休みや勤務時間の融通を効かせてもらえる場合もありますので交渉してみましょう。他にも勤務形態は変わってしまいますが、パート勤務に切り替えるという方法もあります。パートの場合であれば常勤と違い、時間いっぱいフルタイムで働く必要もなく調整がしやすいです。デメリットとしてはお給料が下がってしまうことが挙げられますが、美容看護師は元々のお給料が高めに設定されているため、時給換算にしても一般的なパートでの病院勤務に比べると圧倒的に高いです。

人間関係が辛い時の対処法

・職場の人間関係に悩んでいる場合

どこの職場でも悪意を向けてくる残念な人はいます。酷いイジメや嫌がらせの場合は写真や音声などの証拠を残して上司に報告するなど然るべき対処をしましょう。ただ、仕返しされるかもと心配になる方もいるかもしれません。そういった場合は社外の相談窓口に相談するのも有効です。外部の相談窓口では、専門科が対応してくれるため、より具体的な情報や対抗策を知ることができます。また、圧力をかけられる・嫌味を言われるなどのネチネチした攻撃の場合は「丁寧にスルーしておく」という手法がオススメです。具体的には「アドバイスありがとうございます」等と口では丁寧に対応しつつ、相手と関わりたくないオーラを出す感じです。悪意を向けてくる人は自分が相手に影響を及ぼせていないとわかると、つまらなくなって勝手に別のターゲットを探すようになります。なので、しばしの辛抱です。

・患者さんとの人間関係に悩んでいる場合

人間同士なので患者さんと合わないということは誰しもあり得ます。そんな時、落ち込みすぎる必要はありません。悩んでも落ち込んでも、患者さんと合わなかったという事実が変わることはありませんので、そのことについて悩み続けるのは、ただストレスになるだけです。自分の対応に不手際がなかった等、反省はして次に活かすことのみ考えましょう。

とはいえ、どうしても患者さんとのコミュニケーションで悩んでしまう方もいますよね。そういう方は患者さんとのやりとりが事務的に行える外来や一般クリニックへの転職を検討しても良いかも知れません。

美容外科勤務の看護師が辞めたくなる理由と対処法まとめ

この記事では、美容外科勤務の看護師が辞めたいと思う理由と対処法についてお伝えしていきました。

美容分野の仕事内容は一般的な病院と大きく異なります。そのため、自分の看護観と合わなかったり、これまでの知識や経験とのギャップを感じ、辞めたくなる人も多いです。

就職後に「こんなはずじゃなかった」とならないよう、あらかじめ自分の中で、どういう仕事をしたくて、どういう職場なら長く働くことが出来るのか。譲れる部分、譲れない部分はどこなのかを明確にしておけると良いですね。今回の記事が参考になったら嬉しいです。