- 一般病院から美容看護師になるのに必要な資格はあるの?
- 美容看護師へ転職する際、持ってると有利な資格を知りたい
- 自分が美容看護師に向いているかどうかを知りたい
一般病院の看護師から美容外科クリニックへの転職を考える人は少なくありません。
「同じ看護師だから、美容クリニックでもやっていける」と思う人もいるかもしれませんが、実際に働いてみると病院と違うことも多くて、転職後に悩む人もいるのも事実です。
実際に私も転職初期は、それまでとは別の世界だったのでとっても驚きました!
そこでこの記事では、美容看護師に転職してやっていけるかどうかの目安になるよう、美容看護師に必要なスキルと資格についてをまとめてみます。
この記事を読めば、美容看護師に必要なスキルと資格についてがわかり、転職をしても良いかどうかの判断ができやすくなるでしょう。
美容クリニックで働いている私の経験をまとめてみましたので、転職に失敗したくない人はぜひ最後まで読んでください。
美容看護師になるための基本要件
美容看護師になるためには、看護師免許、もしくは准看護師免許が必須です。
「どうして免許が必要なのか…」その理由と取得方法を下記で紹介します。
「看護師免許」の必要性と取得方法
美容クリニックは、整形手術や注射、レーザー脱毛といった施術をおこなう医療機関です。
そのため、正確な穿刺スキルや臨床経験を求められることが多く、看護師免許が必須となります。
たったひとつの注射ミスでも患者からの信頼を失いますし、自分の失敗でクリニックの評判を下げるかも知れませんよね。
正確な施術をおこない信頼を得るためにも、看護師免許の取得が必要となります。
病院での臨床経験があった方がクリニックで重宝されます!
必要な看護師免許は、国家資格の正看護師免許か都道府県認可の准看護師免許のどちらかです。
正看護師免許は毎年2月頃に試験があり、准看護師免許は各都道府県で試験が実施されています。
美容看護師を目指すには法律で定められた養成機関に通う必要があり、正看護師・准看護師どちらかの免許取得が必須です。
必要な実務経験期間とその重要性
「看護師の免許を持っているから大丈夫!」
そう思う人が多いのですが、病院での実務経験はある程度あった方がいいです。
看護師としての必要な実務経験期間はクリニックによって異なりますが、2〜5年程度の経験を求められることが一般的。
理由はいたってシンプルで、どの美容クリニックも即戦力を求めているからです。
実務経験期間が少ない場合、スキルや経験が不足しているため仕事の幅が狭くなりますよね。
何もわからない新人より、看護師としての臨床経験や穿刺スキルを身につけている人の採用を優先するでしょう。
医療業界はある程度のスキルを持っている人材を求める傾向があるため、看護師としての実務経験が必要だといえます。
穿刺や手術介助の経験について
穿刺や手術介助の経験は、美容看護師にとって有益なスキルとなります。
美容クリニックでは美容注射や美容点滴の投与を行うことが多く、毎日のように穿刺スキルを使うことになります。
また、美容クリニックによっては医師の手術介助を行うこともあり、瞬時に動く経験が役立つでしょう。
穿刺や手術介助はイレギュラーな事態が起こる可能性もあり、未経験者であればパニックになることもあるでしょう。
美容看護師に求められるスキルや条件は?
美容看護師になるには、さまざまなスキルや条件が求められています。
具体的にどんなことを求められているのか下記で見ていきましょう。
- 柔軟性や患者に合わせた接客スキル
- 語学力があれば活躍できる
- 美容看護師になるための年齢制限はある?
柔軟性や患者に合わせた接客スキル
美容看護師は柔軟性や創造性のある接客スキルが必須です。
患者とのコミュニケーションがうまく取れなければ、クレームや失客につながることも。
いくらクリニックの評判が良くても、看護師と意思の疎通ができなかったり愛想が悪かったりすると本当に信用していいのか不安になるでしょう。
そのため、個々の患者に合わせた施術や新しいケア方法など、柔軟性や創造性を持って接することが大切です。
人とかかわることが好きな人や明るい性格の人はより向いているといえますよ。
語学力があれば活躍できる
大都市の美容クリニックでは、在住している外国人患者との接触がある場合もあります。
基本的な英語や他の国の言語での語学力があれば、患者との円滑なコミュニケーションを図ることができますよ。
実は、語学力がある美容看護師は全国的に少ないのが実情です。
美容に関する用語は専門的で難しい言葉も多いので、施術や効果について正しい説明ができる語学力があるとより信頼を得ることができるでしょう。
また、他の言語で書かれた美容に関するニュースや研究を読むことができますし、最先端の美容トレンドを得ることができますよ。
美容看護師になるための年齢制限はある?
美容看護師になるための年齢制限はありませんが、20~30代を採用していることが多いです。
美容クリニックに限らず長年働いてくれる人を優先的に採用する企業は多くありますし、長期的なプランを考えて、比較的若い人を採用する傾向にあります。
採用に関しては30代までの求人が多いですが、実際に40〜50代の美容看護師も働いています。
美容クリニックは若い人ばかり働いているイメージがありますし、少し意外に感じるかも知れません。
とはいえ、年齢が上がることに求人数が減るのは事実なので、30代までの転職をオススメします。
40代以上で一般病院から美容クリニックへ転職するのは難易度が高めですが、クリニックによっては経験を求めているケースもあります。
美容クリニック業界で働いてみたいという方は、転職サイトを使うことによって転職成功の確率が高くなりますので、そのようなサービスを使ってみるといいでしょう。
美容看護師で働く上で有利な美容関連の資格3つを紹介
美容看護師で働く上で、どんな資格を持っていたら有利になるのでしょうか。
美容関連の資格を3つ下記で紹介します。
- 日本化粧品検定
- スキンケアアドバイザー
- 認定エステティシャン
日本化粧品検定
日本化粧品検定は、美容や化粧品に関する正しい知識を習得するための資格です。
化粧品検定を取得することで、化粧品の成分や効果、安全性などについて深い理解を得ることができますよ。
検定は3級から1級まであり、難易度が高くなるにつれて出題範囲も広がりますが、1級の合格率は65%を超えています。
教材に沿って勉強すればそれほど難易度は高くないといえるでしょう。
美容看護師の業務で活用するには、化粧品に含まれる成分や効能などの知識を習得できる1級の取得を目指すといいですよ。
美容について視野が広くなりますし、患者さんへ適切なアドバイスができるようになります!
スキンケアアドバイザー
スキンケアアドバイザーは、お肌や美容関係などの悩みを抱える人の要望を把握し、正しいスキンケア方法や化粧品選びを提案するスペシャリストです。
合格率は発表されていませんが、テキストを確認しながら解答できるので、難易度はやや低めだといえます。
資格を取得することで、患者の深い要望や肌に合わせた的確なアドバイスを行うことができます。
カウンセリングを通じて一人一人に向き合うことができるので、クリニックのリピーターになってもらえる可能性も高くなるでしょう。
認定エステティシャン
認定エステティシャンは、AJESTHE認定エステティシャンとAEA認定エステティシャンの2種類があり、肌トラブルの原因や解剖学、美容機器などの知識に精通できます。
資格を取得することで、患者の肌状態について幅広い知識を持つことができるでしょう。
AJESTHEとAEAともに認定校にて300時間相当のコースを修了し、試験に合格する必要がありますが、合格率は80%を超えているので難易度も低めだといえます。
フェイシャルマッサージやイオン導入などの施術をおこなっているクリニックもあるので、スキンケアに関する知識を役立てることができますよ。
美容看護師に向いている人の特徴
美容看護師になるための資格やスキルを持っていても、性格や生活感においては向いていない人もいます。
そこで、美容看護師に向いている人の特徴を下記で紹介していきますね。
- 美容に対する興味や関心が高い人
- コミュニケーション能力がある人
- ワークライフバランスを重視したい人
美容に対する興味や関心が高い人
美容に対して興味や関心を持つ人は、美容看護師に向いているといえるでしょう。
なぜなら、美容のトレンドや知識に敏感な人は常に最新情報を追う傾向にあるからです。
患者は「美」を追及する人が多いので、美容に関する最新情報を求める人が多くいます。
美容にまったく興味がなければ患者に正確なアドバイスができないですし、コミュニケーションがうまく取れずに悩むことも。
そのため、美容に対して興味や関心が高い人は、患者の目標を実現するための貴重な存在となるでしょう。
日頃からSNSやネットニュースを見て情報を追っている人は、特に向いていますよ!
コミュニケーション能力がある人
コミュニケーション能力は、美容看護師にとって必須ともいえるスキルのひとつ。
患者とコミュニケーションを円滑に取れる人は信頼関係を築く力があり、相手が何を求めているのか的確に把握することができます。
美容看護師は患者の目標や不安を理解し、適切なアドバイスを提供する必要がありますよね。
コミュニケーション能力があれば、患者の不安や疑問に対しても丁寧に対応できるため、心理的なサポートも提供できるでしょう。
クリニックのリピーターになってもらうためにも、コミュニケーション能力は必ず必要です。
ワークライフバランスを重視したい人
美容クリニックは、一般病院の看護師と比べて残業も少なく夜勤もありません。
プライベートの時間を確保しやすいので、仕事終わりに友人との食事に行ったりジム通いしたり、リフレッシュする時間が確保できます。
仕事はもちろん大切ですが、プライベートが充実していなければストレスの原因にもなりますよね。
美容看護師は業務のオンオフがしっかりと切り替えられますし、ワークライフバランスを安定させたい人はチャレンジしてみるといいですよ。
美容看護師への転身を考える方へのアドバイス
美容看護師になりたいけど、資格や経験がないのでどうすればいいのか分からない…
なかには、年齢を理由に諦めてしまう人もいるでしょう。
美容看護師に転身するための2つのアドバイスをご紹介します。
看護系大学または看護系専門学校の選択肢
美容看護師に転身するためには、看護系の大学か看護系専門学校にて正看護師の資格取得を目指しましょう。
学校での実習や臨床経験を通じて、患者のケア技術はもちろん、コミュニケーション能力を得ることもできます。
正看護師になるためには国家資格に合格する必要があり、2~4年の学習が必要です。
ですが、合格率は90%を超えているので、しっかりと学習すれば難易度はそこまで高くないといえるでしょう。
看護学校の生徒は「10代や20代ばかりなのでは?」と思うかも知れませんが、実際に30代でも看護学校に通っている人はいるので年齢に関する心配はありませんよ。
転職支援サービスの利用メリット
転職支援サービスはほとんどが会員登録無料でありながら、多くの利用メリットがあります。
登録するだけで転職先探しはもちろん、キャリアアドバイザーとの面談や履歴書の添削など、さまざまなサポートが受けられます。
実際に仕事をしながら転職活動を始めるのはとてもハードで、時間が足りなくなることもあるでしょう。
そんなときに転職サービスを活用すれば、担当者がサポートしてくれるので転職活動の負担が軽くなりますよ。
転職サービスによっては非公開求人の提示があり、より自分に合った美容クリニックを探すことができますよ。
病院での経験とコミュ力が高ければ美容看護師として活躍できる
今回は美容クリニックで働く上で必要な資格とスキルについてをまとめてみました。
この記事を読んでいる人は既に看護師として働いているか、もしくは看護師を目指している人だと思うので、看護師免許に関しては問題ないでしょう。
その他必要になるスキルとして大きいのは病院での臨床経験ですね。
特に穿刺経験は美容クリニックでも必要になるスキル。
美容クリニック生え抜きの看護師には穿刺が苦手な若手もいるので、そんな時に頼られる先輩になれれば転職してもうまくやっていけるでしょう。
コミュニケーション力があれば、さらに良しです!
美容クリニックを訪れる人は病気を抱えた患者というより、美しくなりたい、若く見られたいという願望をもったお客様です。
病院で困った患者さんがいるとピシャリと物が言えたかもしれませんが、クリニックでそれをしてしまうと評判を下げてしまう原因にもなりかねません。
お客様に対して丁寧に、かつ安心感を与えられるようなコミュニケーションができるような人は美容クリニックでも活躍できるでしょう。
とはいえ、普通のコミュニケーションができれば十分やっていけますので、心配することはありませんよ!
美容看護師という憧れだけで、転職を考える人もいるかもしれませんが、自分が向いているかどうかを考えることはとても重要なことです。
「美容クリニックに転職して失敗だった…」とならないよう、しっかり自分と向き合って考えていくようにしてください!