- 新卒で美容看護師を目指すのはやめた方がいい?
- 実際に新卒で美容看護師になった人の経験談を聞きたい
- 新卒で美容看護師になるためのポイントを知りたい
以前は美容看護師は一般病院から転職されるケースが多かったですが、最近は新卒で美容看護師を目指す人も増えてきています。
ただし、美容看護師は看護師といっても特殊なため、しっかりと将来のビジョンを考えていかないと就職後に悩むことになってしまうかもしれません。
実際、美容クリニックに就職した数年後に将来について悩み始める美容看護師が増えてきています。
そこでこの記事では、新卒で美容クリニックへの就職を目指している方に参考になるように、「新卒で美容看護師を目指す際の注意点」について解説していきます。
将来のキャリアビジョンを考えた時、中には美容看護師ではなく一般病院への就職を検討した方が良いケースもありますので、参考にしてください。
もちろん、逆に新卒で美容看護師を目指した方が良いケースもあるのも事実です。
この記事を読めば、新卒で美容看護師を目指すべきかどうかがわかります。
美容クリニックの中堅看護師として、実際に入社した新卒看護師と接したことのある私が解説していきますので、ぜひ最後まで読んでください。
美容クリニックの新卒採用に関する現実とアドバイス
新卒で美容看護師を目指さない方が良い理由としてあげられるのが、臨床経験が積みにくいという点ですが、実際の現場での見方はどうでしょうか?
「まずは臨床経験を積んでから転職するべきだ」と言われていますが、実は最近では大手を中心に新卒採用も増えています。
下記で美容業界の特徴や魅力を紹介します。
美容クリニック業界の特徴と魅力
美容クリニックは、レーザー照射や美容注射、外科手術など、美容関連の治療に特化しています。
美容医療は基本的に自由診察のため、保険が適用されないのが特徴です。
高額な治療ですが、患者は「美」を求めてクリニックに来院していることを忘れないでください。
患者の要望に100%応えるためには、施術スキルやコミュニケーションスキルが必須だといえます。
また、クリニックによってはインセンティブ制度があり、営業力によっては収入がどんと増えるのも魅力のひとつです。
看護師としてのスキルを得にくいのがデメリット
ただし、美容看護師を新卒で目指す際は将来のキャリアビジョンをしっかりと考えて検討するようにしましょう。
美容看護師は一般病院の業務とは全く異なります。
穿刺スキルや美容に関する知識に関しては経験を積んでいくことができますが、病棟看護師に比べるとどうしても経験不足となってしまいます。
また「40代、50代になった際に、自分がどのようになっているか?」という点についてもイメージしておくといいかもしれないですね。
新卒で美容クリニックに入社し、40代で病棟看護師に転職するのは不可能でないにしろ、ある程度の経験が求められるのは間違いありません。
実際に美容看護師として新卒入社したものの、将来に不安を感じるようになり2年~3年目に病棟看護師を目指して転職する人を何人も見てきました。
自分の将来をしっかりと考えて検討してみてくださいね!
新卒採用のメリットとキャリアパス
美容クリニック側が新卒採用するメリットは、新しい意見を取り入れることができるからです。
一般的に転職して美容看護師になる人が多いので、どうしても経験者側の意見が集まりがち。
新卒採用することで、新しい目線での意見を取り入れ、仕事内容やルールの見直しを与えるきっかけになるでしょう。
また、新卒で美容看護師の経験を積むことで、役職に就くスピードが上がる可能性もあります。
役職に就くと年収も上がるので、美容知識や施術スキル、営業力などを磨くことを意識しましょう。
新卒美容看護師を目指すあなたへのアドバイス
美容看護師はコミュニケーション力や施術スキルも必要ですが、新卒で美容看護師を目指すなら、美容に関する専門知識を学びましょう。
美容看護師として成功を収めたいということであれば、あえて一般病院は経験せずに美容看護師としてスタートを切った方がアドバンテージを得ることができます。
まずは研修やセミナーに積極的に参加し、専門意識や最新情報を学ぶと、面接時に自分の強みとしてアピールできるでしょう。
基本的なスキルなどは経験を積んでいけるので、それほど心配することはありません。
美容業界は世界的に成長し続けています。
男女問わず美意識を持つ人が増えているので、将来性も十分にあるといえますよ。
美容クリニックでの仕事と必要なスキル
美容医療に関する基本知識の重要性
美容クリニックは、美容皮膚科と美容外科に分類されます。
- 美容皮膚科…しみや脱毛などのレーザー治療やボトックス注射を行い、アンチエイジングを目的とすることが多い
- 美容外科…二重整形や脂肪吸引などの手術を伴う施術が多い
施術によっては、所要時間やダウンタイムが長くなる場合があることを頭に入れる必要があります。
ダウンタイムとは施術後に発生する痛みや腫れ、むくみなどの症状が収まるまでの期間のことを言います。ダウンタイムの症状や期間に関しては施術内容によって異なり、数日の場合~数週間かかる場合など様々です。
美容医療でも皮膚科と外科で業務内容が変わることを覚えておきましょう。
マナーやコミュニケーション能力の向上方法
マナーやコミュニケーション能力を向上させるには、まずは誰に対しても笑顔で接することを意識しましょう。
笑顔でいると相手に親しみやすさを与えるので、自然と明るくやさしい対応で接することができます。
美容看護師は業務でバタバタすることが多く、余裕がなくなるときもありますが、まず笑顔でいることを癖づけておくと表情が柔らかくなり、患者に良い印象を与えるでしょう。
不安な気持ちで来院される方も多いので、患者さんに安心感を与えるような対応ができるといいですね。
美容看護師で働く上で役立つ資格とスキルについて
美容業界で役立つ資格は下記の3つです。
- 日本化粧品検定
- スキンケアアドバイザー
- 認定エステティシャン
上記の資格に共通していえるのは、肌トラブルや化粧品成分の学習など、美容に関する知識が深まるということ。
もちろん新人研修やセミナーでもスキルアップは可能ですが、より知識を深めるためにも資格取得にチャレンジすることをおすすめします。
紹介した資格について詳しく知りたい人は以下で詳しく解説しているので、チェックしてみてください。
≫美容看護師に必要なスキルと転職に有利な資格について現役美容クリニック看護師が解説!
新卒で美容看護師になるためのポイントを解説
新卒で美容看護師を目指す人のなかには「本当に美容クリニックで働けるの?」と思う人もいるでしょう。
採用されるためのポイントを詳しく解説していきます。
履歴書と職務経歴書の書き方のポイント
履歴書と職務経歴書を書くポイントは、物事を深掘りして考えることです。
各書類では、志望動機や自己PRを書くことが一般的。
クリニックのことを事前に情報収集し、どこに惹かれ自分のどんな強みを活かせるのか深く考える必要があります。
相手に自分の強みを伝えるためには、具体的なエピソードを提示し、その結果どう貢献できるのかまとめることを意識しましょう。
面接でアピールするための自己PRの工夫
自己PRを面接でアピールするには、自身の強みやスキルを体験談をもとに伝えるのがベスト。
体験談は信憑性もあり、自分がどんな人間なのかエピソードをもとに伝えることができます。
また、自己PRを考える際は、文章の型にはめて考えるとより相手に伝わりやすいですよ。
とはいえ、自己PRを考えるのはなかなか難しいと思うので 以下で詳しく解説してみました。
ぜひ記事をチェックして面接を乗り切ってください。
≫【丸パクリOK】美容看護師の自己PRは何を言えばいい?クリニック面接で使える例文を紹介
職場見学やインターンの効果的な利用方法
新卒で美容看護師を目指すには、職場見学やインターンに参加することも大切です。
業務内容を詳しく確認し、実際に施術介助の体験ができる場合もあるので、自分が働く将来像をイメージしやすいですよ。
また、事前にクリニックの雰囲気や人間関係の良い職場なのかどうかも気になりますよね。
クリニックを訪問した際に、スタッフの接客態度や表情もチェックしてみましょう。
美容クリニック業界でのキャリア展望と先輩の声
美容クリニックでのキャリアはどのような流れになっているのか気になりますよね。
実際に働いている先輩の声を聞いてみましょう。
新卒から美容看護師としてスタートしてキャリアアップした体験談
Aさん 29歳 女性
新卒で大手のクリニックにて採用され、新人研修後に配属先での業務を開始しました。
まず看護技術をあまり必要とされない脱毛をメインに施術を開始。
徐々に手術のサポートやレーザー照射などの施術も行うようになりました。
最初は不安がありましたが、教育係のチーフが指導してくださったので安心して業務を遂行できました。
施術の他に営業活動を積極的に行い、5年目には年収が500万円を超えました。
人と接することが好きな人は特にやりがいがある仕事だと思います。
美容クリニックでは、美容看護師として必要な技術や知識を学ぶ研修が実施されていることが多いです。
OJT研修やマナー研修など、実務に取り組みながらマナーの基礎を学べますよ。
配属先や役職に合わせたさまざまな研修を行うクリニックもあり、キャリアアップの機会にもなるでしょう。
研修を受講することで、自身の成長を実感しながら業務に取り組むことができます!
大手クリニックへ転職し成功を収めた看護師の体験談
Bさん 31歳 女性 主任 年収5,800,000円
新卒で個人経営の美容クリニックに採用され、施術スキルや接客スキルを身につけていきました。
ですが、役職制度や営業活動がなく、キャリアプランを立てることが困難になりました。
意を決して3年目に入った頃、大手クリニックに転職を決意。
無事に転職に成功し、研修や手厚い教育を受け、施術スキルや営業力もぐんと上がりました。
もちろん日々勉強も必要ですが、患者様に感謝の言葉をいただくたびに「もっと頑張ろう」という気持ちになりました。
今では役職に就き、施術やカウンセリングのほかに教育担当や店舗の売上管理なども行なっています。
これまでの経験で言えることは、役職に就いたり営業力を試してみたりしたい人は大手クリニックの勤務をおすすめします。
美容看護師としてのスキルアップとキャリアパスについて
美容看護師としてスキルアップする方法とキャリアの具体的な戦略を紹介します。
美容看護師としてのスキルアップの重要性
美容看護師は美容に関連する専門知識とスキルを持つ必要があります。
スキルアップを通じて最新の情報や技術を習得し、患者によりよい施術、アドバイスを提供できるからです。
どのクリニックでも当たり前ですが、施術の安全性は最優先事項。
適切な知識やスキルを持つことで、治療を安全に実施できるようになります。
美容看護師としての評判は、キャリアの成功にも繋がりますよ!
メンターとの関係構築と学びの機会
メンターとうまく関係を構築するには、フィードバックを必ず実践することを意識しましょう。
メンターは、仕事に対する考え方や社会人としてのあり方など、幅広い視点から評価を行いスタッフを支援します。
フィードバックを実践することで学びが増え、キャリアアップにつながりますよ。
何より業務やメンタル面のフォローを行ってくれているので、常に感謝の気持ちを持つことが大切です。
キャリアの長期的な展望と目標設定
キャリアプランを立てるには、目標設定をする必要があります。
たとえば「○歳までに役職に就き、マネジメント業務に携わる」という目標を立てるとしましょう。
そのためには美容クリニックで長年働いて経験を積み、昇進を目指すことをおすすめします。
個人の美容クリニックでは役職制度がないことが多いので、全国展開している大手美容クリニックを狙うといいですよ。
ワークライフバランスの実現とキャリアの調和
仕事とプライベートの調和の大切さ
仕事のストレスを発散するためにもプライベートの充実が大切です。
業務だけに没頭していると気付かないうちに疲れやストレスが溜まりますし、最悪の場合は施術ミスにも繋がることも。
仕事に没頭しすぎることなく、趣味や友人との時間を持つことで、日常のストレスを和らげることができますよ。
ストレス解消とリラックス法の提案
ストレスを解消するには、人に話したりリラクゼーションを行ったりするとより効果的です。
具体的なストレス発散方法は以下で詳しく紹介しています。
≫美容クリニックの人間関係の実態!危険な職場の見分け方とストレスフリーで働くポイント
いまストレスで悩んでいる人もぜひ参考にしてみてくださいね。
キャリアと生活の調整方法について
キャリアと生活をうまく調整するには、プライベートの時間を確保できる職場を選びましょう。
ただ、美容看護師の仕事はバタバタすることが多いので、時間配分を考えず業務に取り組むと日々残業が発生するでしょう。
自分の時間を確保するためにも適切なスケジュールを立て、仕事とプライベートのバランスを取るよう意識するといいですよ。
看護師1年目の辛さと不安を理解する
美容に限らず看護師の1年目は、経験が浅く覚えることが多いため、辛い思いをするでしょう。
先輩から叱責されることも少なくはなく、過度のプレッシャーからストレスを感じることもあると思います。
厳しい指導もありますが、すべては患者に満足のいくサービスを提供するため。
業務を遂行するためにも1年目の辛さを乗り越えていきましょう!